これからの社会運動を考える ~未来への大分岐~
2020年 2回目の自治フォーラムおおさか。
今回は少し大きなテーマ「これからの社会運動」を考えます。
大阪市立大学に現れた、チャーミングでナイスガイな時代の変革者 斎藤幸平さんをお招きします。
斎藤先生は1987年生まれの新進気鋭の経済思想家で、最近刊行された「資本主義の終わりか、人間の終焉か?未来への大分岐」が注目されています。
書籍では3人の今を生きる時代の先駆者との対話が掲載されています。
マイケル・ハート(政治哲学者・デューク大学教授)、マルクス・ガブリエル(哲学者・ボン大学教授)、ポール・メイソン(経済ジャーナリスト)との対談はこれからの社会運動を考える刺激的な視点を提示しています。
特に、マイケル・ハートとの対談の第2章の指摘は辛辣。
社会変革の体験の少ない日本のリベラルは、バーニーサンダースのようなリーダーさえ登場すれば、政治の力で世界は変えられると思っている。しかし、実際は逆で、アメリカにはウオール街オキュパイ運動(占拠運動)、オキュパイ・スチューデントローン(学生ローンのボイコット運動)などの様々な社会運動があり、リーダーがその運動に学んだのが現実だ。
第3章は<コモン>からはじまる民主主義。
17才の環境活動家グレタ・トゥンベリーさんの訴え「裕福で権力のある大人たちへの警告」は、永遠の経済成長をモデルにした資本主義のシステムを変えなければ!という強烈なメッセージだ。マルクスも誤解されてきたが、晩年の自然科学ノートが明らかにしたのは「利潤追求を…