空き家・空きスペース活用で地域課題に取り組む【後編】(第1回_20170708@阿倍野市民学習センター)

第1回 自治フォーラムおおさか 第2部
「空き家・空きスペース活用で地域課題に取り組む」
~場所がよみがえる・つながるが生まれる・まちが変わる~


第2部は、西川さん、橋爪さん、田中さんに引き続き登壇していただき、パネルトークから始まりました。
会場からの質問カードも取り入れ、「空き家はあるけれど、なかなか出会えない。希望する物件にどうたどりつくのか」「行政に要望すること」「運営資金や経費、持続可能なものにしていくために必要なことは」について、聞き手の武さんが論点をしぼりながら話を掘り下げていきました。
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パネラーからは、探し方のコツや空き家空き地にはポテンシャルがあり個性もあること、専門家とつながることの必要性、行政が関わることで貸し手が「安心」することなど実践の参考になることばかりでした。なかでも、「やりたいことを明確化すること」と時間をかけて「信頼関係を構築すること」が難しいながらも特に重要だというメッセージが強く頭に残っています。また、こうした取り組みを推進・継続していくには、マッチングやリノベなどの各段階で実践希望者を支える人材と仕組みが欠かせないという認識は会場で共有できたと思います。

最後に、アイデアブレストとして、それぞれ4~6名のグループを作りアウトプットの時間を設けました。その際、気づいたことや空きスペースでこんな活用ができるのではといったアイデアを3色のポストイット(なんと150枚以上の意見をいただきました)に記入してもらい、模造紙へ貼りだしました。
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■こんなことしたい!
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■思いつき!
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■こんなところ活用できるのでは!!
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■いただいたご意見抜粋
・空き家をマップに落として具体的に見てみたい。
・「空き家を使った空き家紹介業」はないかな?
・直接のやり取り事例が多いが、仲介業者的な事例も聞きたい。
・東大阪市内の空き家情報募集中。シングルマザーシェアハウスをしたい!
・平野区喜連に築50年の空き家スペースがあります。活用のアイデアとつながりたい。
・空き家を活用した企業の会議室の有効活用はできないか。
・地域のニーズを見つけるのが難しい。都市で農地の発想は新鮮だった。
・1・2カ月だけ住まいを移したい時の仮住まい。大手の不動産屋では大家に嫌がられる。
・空き家管理で掃除をするけど、時々借りる仕組みはないか。
・芸術家に一定期間無料で空きスペースを活用してもらう代わりに、滞在中に外国人観光客等向けのワークショップなどをしてもらう。
などなど 

〇まとめ
最後に西脇 邦雄 氏(大阪経済法科大学教授)によるまとめと次回以降の告知がされました。その中で「環状線の内外格差」について触れていました。例えば、環状線の内側、西区・北区・中央区・天王寺区は人口増で保育所もいっぱい。でも、外側の平野区・生野区・西成区は人口減で保育所も定員割れの状況。こうした問題からも、同じ大阪市でも課題や特性は各区それぞれで、解決するには現場のアイデアが不可欠。地域の声を政策や制度につなげていく自治のあり方はこれからの大阪の力になるとまとめ、フォーラムは閉会しました。

終了後も、名刺交換とディスカッションの続きをされる方が会場に多く残っていらっしゃいました。
自治フォーラム大阪は、まじめに、でも、楽しみながら、人と繋がりながら、大阪のコトをしっかり考えていきます。今回、みなさんのおかげで、上々のスタートがきれたと思っていますが、私たちが私たちのまちづくりに参加・参画するために、「自治フォーラムおおさか」を今後ともよろしくお願いいたします。

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