共生のカタチを考える
~共生&改革志向っぽい人々と地域~
武田 緑さん(コアプラス代表)
梅山 晃佑さん(コワーキングスペース往来 代表)
森川 真嗣さん(ゲストハウス 木雲 店主)
藤田 ツキトさん(シカトキノコ 代表)
レポート:けさまる
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20180128配布資料一式.pdf
フォーラム当日、会場に入ると、床の真ん中に描かれた「ここここ」ロゴが目に飛び込んできました。その赤・青・黄・黒4色ロゴを取り囲んでテーブルが配置され、今日はどんなフォーラムになるのか、この時は見当もつきません。でも、参加者に楽しんでもらおうという心意気はびんびん伝わってきました。
今回登壇していただいたのは、ウェブマガジン「ここここ」編集部のみなさん。既存の地域・地縁組織と、つかず離れず絶妙な距離を保ちながら、でも地域をフィールドに、楽しい活動を続けるアラサー世代です。冒頭、自己紹介をかねて、それぞれの「右下っぽさ(共生&改革)とは?」を語ってもらいました。

◎それぞれの「右下っぽさ(共生&改革)」
まず武田綠さんから、「右下っぽい感をつかんでもらい、新しい共生のかたちを模索」しましょうと、『右下ってなんだ?』の説明からスタート。横軸に【現状維持(左)】【改革(右)】、縦軸に【競争(上)】【共生(下)】を置いてみると、昔ながらの慣習にしばられるのではなく、柔軟に生きたいという右下っぽい(改革&共生)人が増えているように感じていた。でも、政治や地域では、そんな自分たちの考えを代弁しているモノやヒトが少なかった。もちろん、「右下」が正しいといいたいわけではなく、もう少し「右下」をみんなに知ってもらおうと始めた活動がウェブマガジン「ここここ」。そんな探求をつづける編集部メンバーそれぞれに「右下っぽさ」を語っていただきました。

〇梅山 晃佑さん(コワーキングスペース往来 代表)
まず、武田さんが「右下っぽい」で最初に思い浮かんだ梅山さん。普段は職業訓練校(A´ワーク創造館)にて、講座の企画・運営をされています。職業訓練で、本人の意思よりも市場(企業)を重視すれば“右上(改革&競争)訓練”になってしまう。市場よりも自己実現を重視すれば“左下(現状維持&共生)訓練”に分類できるのでは。でも、お客さんは「受講生」であり「企業」でもあり、両方のいいとこどりができないのかを、いつも模索しているところが梅山さんの「右下っぽさ」。またプライベートでも、住まいのある空堀でコワーキングスペースや二畳大学を思いついたらやってしまうところが右っぽさかな?と。
〇森川 真嗣さん(ゲストハウス木雲 店主)
東淀川区淡路で銭湯を経営する家に生まれた森川さん。昭和3年から続く昭和湯、そしてお父さんが社協・民生委員会長、お兄さんがPTA会長、そしてご自身も商店街理事職という「地元どっぷり家系」。以前はまちづくりコンサル会社に就職されていましたが、お金がある地域・行政の仕事が中心になっていることに違和感を抱きます。そこで、生まれ育った地元できる仕事を考え、家業の銭湯+ゲストハウス木雲をはじめますが、公定価格(440円)があり、新しい試みにストップをかけることが多い銭湯業界そのものは“左下”。一方、スーパー銭湯は売上重視で“右上”だとか。斜陽産業と言われる銭湯業界にあても、新しいことにチャレンジする森川さんは「右下っぽさ」を体現しているみたいでした。
〇藤田 ツキトさん(株式会社シカトキノコ 代表)
蝶ネクタイに白縁メガネ、ハンチング帽をかぶり、風貌からもただならぬ空気を醸しだすデザイナーの藤田さん。自分は“右下”ではなく、4つの領域を行き来する「真ん中っぽい人」という自己分析。でも、地球平和を守ると起業した瞬間に“共生(下)”を意識するようになり、町内会を楽しもうとスーパー町内会に取り組み“改革(右)”になったそうです。だから、いまは「右下っぽい」と自覚?。ただ、“右下”で終わる気はサラサラなく、“右下スタンス”を保ちながら上に登っていき、左上で最期を迎えることを画策中でもあるとか。
〇武田 緑さん(一般社団法人コアプラス 代表)
教員生活・NPO職員を経て、既存の教育現場だけではなく、新しい選択肢をつくろうとする人とつながり続ける武田さん。株式会社立小学校は“右上”だとすると、あってもいいけれど、では、そこからこぼれる人をどうするの?。また、“左下”の学力・進路保障を重視する学校もそればかりでは息苦しい。他の選択肢もつくろうと動くところが「右下っぽい」そうです。ただ、まだ“これが右下的学校”と明確には分類できないとのことでした。
〇円卓会議
ここで、会場の中央に移動しました。ロゴをぐるりと8つの椅子が取り囲み、「ここここ」の4人がひとつ飛ばしで座ります。そのあいている椅子に座る人を会場から募りました。ここまでの内容に対する質問・意見でも、もちろん右下っぽさについてやりとりしましょうという呼びかけに、労働組合に関わっている立場から、元区長や福祉・教育現場からといった参加者が入れ替わりながら「右下っぽさの探求」をすすめました。

第二部つづく・・・
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