「子どもの学び育ちを保障する仕組みを考えるPart2」in東住吉
武田 緑(前一般社団法人コアプラス 代表理事)
けさまる ともこ(自治フォーラムおおさか 事務局)

「大阪における子どもたちの学び・育ちのしくみを考える」の第2回を東住吉区の平野区画整備記念会館にて開催しました。
今回は、参加型でじっくり話をしようと、あえて大々的な呼びかけはせずに、けさまるさんを中心にその周りの方に呼びかけをして、少人数で実施しました。
東住吉区内外から、元教員の方、研究者の方、保護者の方、こども食堂運営者の方、若者支援団体の方など、いろいろな立場・ご経験を持つ方が参加してくださり、15人の会となりました。
今回の会の趣旨は、参加者の皆さんが普段の生活や活動の中で感じている「困ったなあ」や「なんでやねん・・・」や「どうにかならへんの?」といった思いや、「もっとこうならいいのに」「こんなことできないかな?!」というアイデアをみんなで話す中で「見える化」すること。これいいなあ、本当にやりたいね!というものについては、政策提案することも含めて、実現に向けて検討しよう、というものです。

まずはけさまるさんから、子どものころのことや、子育てしている中で感じてきたことなど、「自分自身の話」がありました。
子どもの頃、よく地域のおばちゃんが、「ともちゃんどこ行くの〜」と自転車で声をかけてきて、答えようとしているのにピューッと行ってしまって「聞く気ないんかい!」と思っていただけれど、そういう「声をかけてくれるつながり」は安心感があったという話。
1人目の子育ての時、夫の地元でしばらく住んで育てたけれど、周りに知り合いがおらず、孤独で本当にしんどかったという話。
お母さん仲間とたまには夜ご飯を食べにいったりしたかったけど、なかなか行く機会がなかったという話。
保育所に毎週持って行くものが多くて、特に布団を運ぶのが大きな負担だった。今も子どもと大荷物を自転車に乗せて保育所に向かうお母さんたちを見かけて、危ないから何とかならないかと思っている、という話。

けさまるさんの話を呼び水にしつつ、4・5人のグループでおしゃべりが始まります。
今回は、「えんたくん」という話し合いの際に使えるツールを使ってみました。
丸いダンボールを、みんなのひざで支えながら、記録をとりつつ話せるという代物。
みんなで支えるので共同作業感があり、距離も自ずと近くなる。これぞ「ひざを付き合わせた対話」という感じで、とてもおもしろいのです。ネーミングもいいですね。

「子どもたちのことや教育・子育てについて、どんなことが気になります?」
「もっとどうなればいいですかね??」
そんな投げかけに、いろんな声が出てきました。
「学校や保育所の用品とかベビー用品が高いなあ」
「学校選択制ってどうなん?地域で学校支える必要があるんじゃない?」
「遊べるところが少ない。もっと思いっきり遊ばせてあげたい」
「先生が元気になれる環境がいるよね」
「先生への評価制度ってうまくいってないよね」
そんな、大阪の子どもや教育をとりまく状況についての、モヤモヤや変えたいことがたくさん話し合われました。


「コミュニティおさがり、みたいなことできたらいいなあ。」
「保育所に毎週持っていかなあかん荷物、減らせないかな?」
「地域とか外部との連携を担当する先生置けないかな。」
そんな政策になっていきそうな具体的アイデアも。
こうやって、みんなで考えていくのはおもしろいし、元気になれますね。
途中でメンバーチェンジを交えながら、集まった参加者同士で1時間ほどおしゃべりを繰り返す中で、いろんな課題や可能性が見えてきます。話をするほどに、皆さんのエネルギーが上がっていくような感じで、そのこと自体に希望を感じました。

最後は、みんなで丸くなって、これはイチオシ!実現したいというアイデアを白い紙にカラーペンで書いて、発表。すぐにできるかもと思えるアイデアから、じっくり型のアイデアなどなど、たくさんのアイデアや想いが、絵に描いた餅ではなく、現実のものになるようにどう動けばいいのか。そんなことも自治フォーラムでは追求し、市民発案の政策をどんどん出していけたらいいなと思います。

ちなみに「みなさんのイチオシ!」はこんな感じでした。
「コミュニティおさがり」
「学校で朝ごはん」
「学校の一室に地域が運営する“地域の部屋”を」
「時間割のない授業」
「チーム担任制」
「担任が対応するクレームの範囲を決めてみる」
「教員にも福祉職の採用枠を」
「情報を共有できるこどもカルテづくり」
「地域で孫育て」
「学校評議会にも生徒代表を」
「いろんな大人に会える機会づくり」
「教員ががんばれる教員制度改革」
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

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